疾患の解説
当院では以下の疾患について、専門医が不在であり十分な検査もおこなえないため、当てはまるものがおありの場合は、速やかに各専門医療機関での検査や治療を受けられる事をおすすめします。
てんかん
てんかんは、脳神経細胞が過剰に興奮(異常放電)することが原因で、全身の筋肉に「けいれん症状」が生じたり、意識が遠のく発作などが前触れなく不定期的に繰り返し起こる疾患です。小児期に発見される疾患でしたが、最近では大人になってから「てんかん」の診断がつく事があります。日本国内では約1%の人が「てんかん」であるというデータもあり、珍しい病気ではないです。気分の調整よりは、意識レベルなどが問題となる脳器質性疾患ですので、「神経内科」での脳画像検査や脳波検査含めた専門的な検査を受ける事で、細かい病型分類の診断と共に、適切な治療と症状コントロールが可能となります。
発達障害
発達障害は幅広い症状や程度を有する特質的な症状ですが、先天的要因によって生じている主たる問題状況を観察する事で、以下の3つの特性を個別性のある比率で有しています。良いところを伸ばして、問題点をカバーしていける環境で過ごす事が必要となり得ます。
- 自閉:コミュニケーション能力の障害
- 学習障害:聞く・読む・話す・書く・計算など、特定分野の行為が著しく困難
- 注意欠陥・多動:集中力や注意力が続かない・落ち着きがない・してはいけない状況でもしゃべったり走りまわったりする・気持ちを抑えられず思った感じた事をそのまま声に出す、行動する
発達障害は、脳の先天的特性が原因で生じているため、しつけや接し方で生じる事はありません。一部の症状には内服治療が奏功する場合もあるため、治療をしないまま経過されると、受けられるべきサポートもなく、全く別の辛い人生を送る事にもなりえます。出来るだけ早期に、発達障害専門外来を掲げている専門医療機関での精密検査や専門的治療、福祉制度の利用検討などを御相談ください。
アルコール依存症
飲酒量を適切にコントロールできない状態で、大切な家族や仕事など自分の人生で本来は飲酒よりはるかに大事な事柄よりも、犯罪を犯してでも飲酒行為を優先させてしまう状態が止められないのはアルコール依存症となっている可能性があります。アルコールを摂取しないと、身体の震えなどの離脱症状があらわれる場合や、肝臓障害など身体に悪影響があると分かっているのに断酒できない状態にもなる方がおられます。専門医の診断と治療薬を継続しつつ、生活の見直しと、グループワークや家族会などを組み合わせて長期的な治療にみんなで取り組む必要があります。
摂食障害
摂食障害には、食べることや太ることを過度に拒否する「拒食症」と、際限なく食べ続けてしまう「過食症」があります。また、2つの症状が交互に起こるケースもあります。若い女性に多く認めやすく、命に関わる状態に至る場合もあるため、治療は摂食障害専門の病院や外来で食事療法を中心に生活全般を整えつつ、長期的に心身の安定化を図る取り組みが必要とされています。