睡眠障害

睡眠障害

睡眠障害なかなか寝付けない、寝てもすぐに覚めてしまう、夜中目が覚めて眠れなくなる、常に眠りが浅いなどの持続症状があり、かつ、日常の覚醒時の生活に支障をきたしている場合は、睡眠障害を有していることが疑われます。また、睡眠時無呼吸症候群などの疾患を有している場合も睡眠障害の症状から判明することがあります。さらに、同時に起きている身体疾患の症状によって不眠になることも多くあり、その場合、原因疾患を先に治療する必要があります。
また、これまでの生活習慣を見直し、朝起きて直ぐ明るい環境で過ごす、朝食をしっかり摂り運動をとりいれる、寝付きたい時間の3時間前頃から明るいモノを見ない、寝る前にお酒やたばこを控える、温度や湿度や明るさなどの寝室環境を整えることで睡眠の質を改善できる場合があるため、睡眠障害でお悩みの方は、まず第一に、原因となりうる疾患がないか調べる事と日常生活や睡眠環境の改善をおこなうことが重要です。詳細な睡眠検査には専門外来をおすすめしますが、軽い睡眠不調にお悩みの方は、依存状態になり得る西洋薬から用いるのではなく、漢方薬や依存を生じにくい西洋薬を用いた治療も可能な当院までご相談ください。

睡眠の質とは

必要な睡眠時間は、人それぞれ、時期や年齢によっても異なります。朝スムーズに起きられて、日中も普通に過ごせれば睡眠状態は問題ないとされています。短時間でもしっかりと睡眠が摂れていると感じる人もいれば、長い時間寝ていても睡眠時間が足りていないと感じる人もいます。
何時間の睡眠時間が良いという時間要素よりも、患者さまの生活変化などに応じて、睡眠状況が御本人に適しているかどうかが重要です。御年齢を経ると共に睡眠時間は短くなるともいわれています。過度な睡眠へのこだわりは持たず、日中動けていれば、夜は眼と身体だけ休まれば良い、と考える事も大事です。

睡眠不調によくある状態

以下の状態が続いて、日中の生活に支障があるようでしたら、医療機関の受診をお勧めします。

睡眠障害の状態分類

睡眠障害には、以下のような状態があります。

①入眠障害

寝付きが悪く、なかなか眠れないが、一度寝付かれると朝までしっかり眠れている状態。だいたい寝付かれるまでに2時間以上かかるのが目安です。

②中途覚醒

寝付きは良いのに、夜中2回以上目が覚めてしまう状態。熟睡感を得られにくいとされます。

③熟眠障害

眠りが浅いため、睡眠時間をしっかり摂っていても熟睡感が得られない状態。高齢の方や神経質の方に多くみとめますが、睡眠への期待が高すぎる場合も多く、病的ではないものも含まれます。

④早朝覚醒

寝付きは良いですが、起床予定の2時間前には目が覚めてしまう状態。一旦早く目覚めてしまうと、寝ようと思ってもなかなか寝付けない状態。高齢の方やうつ病の方にみとめることがあります。

睡眠障害の原因

①心理的要因

イライラ、不安、心配、人間関係の悩みなど原因となります。

②身体的要因

ホルモンバランスの変化、更年期障害、循環器疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、皮膚炎などの痒み、頻尿、前立腺肥大など

③環境的要因

入学や入社、異動、転職など環境の変化、季節の変わり目、引越しなど

④生活習慣的要因

過食や喫煙、飲酒など。テレビやスマートフォン、タブレットなど明るい画面を入眠前3時間以内にみること、カフェインやエナジードリンク等の摂取など

睡眠障害の治療

睡眠障害の治療は、まず第一に生活習慣の改善を図ります。それでも改善しない場合にようやく薬物療法を検討します。患者さまのお悩みや発症原因、ライフスタイルなどをお伺いしつつ改善点を探り、必要時には御希望も考慮して、漢方薬や西洋薬の内服治療を検討します。それぞれの方の状況により治療内容やその結果が異なります。

生活習慣の改善

① 決まった時間に起床する

私たち人間の体内時計は、約25時間周期とされています。24時間ではないため、放置していると段々睡眠覚醒周期がズレてきます。唯一体内時計のリセットが出来るのが、朝の明るい環境、といわれていて、毎朝、決まった時間に起きて日の光を浴びることで、その時間が起きるべき朝の時間である、と体内時計がリセットできます。朝の光は、体内時計のリセット効果の他にも、日中のセロトニンの放出をスムーズにしたり、寝付く頃のメラトニンの放出時間や量にも関わります。就寝時間は厳密に決める必要はありませんが、どんな睡眠状況でも、朝起きる時間を決めることで睡眠状況が改善される可能性が高いため、同じ時間に起きる事をお勧めします。

② 朝食は必ずとること

起床後、1時間経たないうちに朝ご飯をしっかり食べることで、身体も目覚めます。朝食をとることで、腸を活発にしつつ日中の不安解消や意欲アップにつながるセロトニンを増やす事ができるので、朝ご飯を食べる習慣は非常に大事です。

③ 運動習慣

適度な運動は、血行を促進することで代謝が上がり、睡眠の質を高めます。できれば毎日身体を動かすことを意識してください。就寝前2時間程度は、軽いストレッチなどにとどめて激しい運動(覚醒してしまう)は避けてください。

④ 昼寝は15分程度の短時間で、午後2時頃までに

睡眠障害のある方は、昼間に強い眠気に襲われることがよくありますが、昼寝はできれば30分以内に留めて、午後2時頃までに終わらせることをお勧めします。ベッドで寝るとグッスリ深く寝てしまい、夜の睡眠へ悪影響もあるので、テーブルの椅子に座ってハンドタオルを折りたたんだものを枕代わりにテーブルへうつぶせて寝る様にすると問題ないです。30分程度で起きづらい方はコーヒーなどのカフェイン入り飲料を飲んでから仮眠されると丁度カフェインの覚醒効果と利尿効果で目覚めも良くなります。昼寝は、短時間であっても、集中力の回復やリフレッシュ、心身疲労を回復するのに有効です。

⑤ 入浴は就寝3時間前までに

入浴はなるべく湯船に浸かって、身体の芯から温めることでリラックス効果を得られます。就寝の3時間前までに入浴を済ませると、就寝時間には深部体温が下がり入眠しやすくなります。

就寝直前のテレビやスマートフォン、パソコンなど明るい画面は避ける

テレビ、スマートフォンやパソコンなどのブルーライトが目に入ると、睡眠を促進させるメラトニン分泌量が下がり寝付きにくくなります。また、明るさ刺激自体は覚醒度を高めますので、就寝3時間前ころからの御使用などは避けてください。

⑦ 眠くなってから布団に入る

眠くないうちに就寝時間になったら布団に入り、眠くないのでなかなか寝付けない、といった経験が繰り返されると、「布団に入ると眠れない」といったクセが定着することがあります。このため、眠くなったら布団に入るようにしてください。

薬物療法

生活習慣を改善しても効果がえられない場合は、薬物療法をおこないます。不眠のタイプに応じて、適した薬剤が異なり、原因となる疾患や症状によって、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬、漢方薬などを適切に用いて治療をおこなっております。治療のポイントは、処方された薬剤の用法・用量をしっかりと守って服薬することです。途中、自己判断で中断することのないよう、医師の指示に従って服薬してください。

御来院頂いた後の注意点

睡眠薬は、睡眠状態改善への補助的役割を担いますが、一番に取り組むべきなのは、正しい生活習慣、生活リズムを定着させることです。
毎朝、決まった時間(睡眠不足でも理想時間で起きる)に起床して、太陽の光(雨天や曇天なら人工光の明るい部屋環境で1時間程度過ごすのでも良いです)を浴びて、朝の食事(御飯、味噌汁、納豆など)を摂られてから、散歩等の運動をするなど…のリズム作りをおこなってください。お休みの日にも、起きる時間など含め、1時間以上リズムをズラさないことが大事です。
また、スマートフォンやパソコン、テレビ、室内照明などの光は、脳や視覚に刺激が加わり過覚醒となり、睡眠薬などの治療効果も低下させてしまいますので、就寝する2~3時間前からは使用を控えてください。内服薬は必ず指示のあった時間帯に服用し、また服用後にテレビやスマートフォンを使用するのは禁物です。
眠くなってから布団に入り、途中で覚醒してしまったら、暗がりの中で、本を読むか穏やかな音楽を聴くなどで時間を過ごし、また眠くなってから布団に入るとよい、と言われています。

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